理事長挨拶

 一般財団法人 熊本県建設技術センターは、公共事業の円滑な執行と建設関連産業の発展に資することを目的として、熊本県、市町村及び建設関連団体からの出捐により、昭和59年3月に設立され、本年3月をもって設立40周年を迎えました。
 この間、試験業務として、公共事業等に使用されるコンクリートやアスファルト等の延べ約200万本の材料試験を実施しており、また、研修業務として、県・市町村、建設事業者等の技術者を対象に幅広く技術研修を実施し、受講者は延べ13万5千人にのぼります。平成8年度からは、発注者支援(受託)業務として、公共工事の積算等を行う発注者支援業務も実施して参りました。
 そのような中、この数年間で、本県を取り巻く環境は大きく変わってきました。熊本地震及び令和2年7月豪災害からの創造的復興や、TSMCをはじめとする半導体関連企業の進出に伴う熊本都市圏の渋滞対策や排水対策、自然災害への備えとしての防災・減災、国土強靭化対策などの取り組みを強力に進める必要があります。建設業の現場では、担い手の高齢化が進み、人口減少時代にあって今後長期的な担い手確保が急務であり、「働き方改革」と「生産性向上」を図る取り組みが重要となっています。
このような本県の取り組みの方向性の中で、当センターの役割はますます高まっております。
 当センターとしては、このような取り組みを支援していくために、県・市町村、測量・設計、建設関連事業者の方々を対象とする「発注者支援事業」の拡大や「研修事業」の更なる充実等について強化して参りたいと考えております。
 今後とも、当センターの設立目的に沿って職員一同誠心誠意努めて参りますので、なお一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

  令和6年4月